社員の満足度向上が重要な理由は?従業員満足度調査の実施目的や4つの事例を紹介
最終更新日:2021年09月20日

「離職率の低下には社員の満足度が重要と聞いたけど、従業員満足度ってどうやって測るの?」
「従業員満足度を自社で計測するのは少し難しそう」
このようなお悩みはありませんか?
従業員満足度は、離職率の低下や生産性の向上などに密接に関係しており、満足度が高い会社ほど生産性がアップする傾向にあります。
ただ従業員満足度は調査を実施しないと把握できないため、従業員の満足度の計測機会がほとんどない企業も多いかもしれません。
そこでこの記事では、社員の満足度について
- 従業員満足度調査の必要性
- 満足度が高い/低い会社の特徴
- 従業員満足度の調査方法
- 社員の満足度向上の6つの施策
- 社員満足度が高い会社の事例
といった内容について、詳しく解説します。
優秀な人材確保や生産性の向上のためにすぐに役に立つ施策も紹介するので、ぜひご一読ください。
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従業員満足度とは?|社員の満足度向上が重要な理由
従業員満足度とは、職場環境や福利厚生などの複数の要素で計測される、社員満足度の指標のことです。
英語では「Employee Satisfaction」と呼ばれるため、頭文字を取ってESとも呼ばれます。
まずは従業員満足度調査の実施目的や、満足度を構成する4つの要素について解説します。
従業員満足度調査(ES調査)を実施する目的
従業員満足度調査(ES調査)の実施目的は、社内の課題を解決し、今後の会社のあり方を決めることです。
従業員満足度調査では、
- 業務量や仕事内容
- 評価や待遇
- 職場環境や福利厚生
といった内容に対する満足度を調査します。
そのため社員が不満を感じている内容を把握しやすく、課題の解決につながりやすいことが特徴です。
たとえば離職率が高い場合は、従業員満足度調査を実施することで、社員が不満を感じている点を把握でき、離職防止策の実施が可能になります。
従業員満足度と聞くと、「ただ社員の満足/不満な点を把握するだけの調査」だと感じるかもしれません。しかし、従業員満足度の上昇は、結果として顧客満足度の上昇にも影響することがわかっています。
よって従業員満足度調査により課題を改善することは、結果として離職率の低下や生産性アップ・顧客満足度の上昇などにつながると言えます。
社員の満足度を構成している4つの要素
<社員の満足度を構成している4つの要素>
- 会社のビジョンへの共感度
- 人事評価や報酬に対する納得感
- 仕事内容に対するやりがい
- 職場環境や福利厚生などの快適さ
社員の満足度は、主に上記の4つの要素によって構成されています。
満足度を構成する要素は複数存在するため、何か1つだけが満足度が高い状態では、従業員満足度が高いとは言えません。
たとえば職場環境には満足していても、仕事内容や人事評価に対して不満を感じている場合は多いです。
また以前は満足していたものの、会社の方針が変わってついていけないなどの不満を感じているケースも見られます。
よって仕事内容や評価だけでなく、会社のビジョンや福利厚生など、複数の要素に対する満足度すべてを向上させる必要があります。
社員の満足度を高めるためには、様々な要素を総合的に判断することが重要です。
社員の満足度低下のデメリットとは?満足度が高い・低い場合の特徴
では、社員の満足度が低いことには、どのようなデメリットが存在するのでしょうか。
ここでは、従業員満足度が高い場合・低い場合について、それぞれの特徴を紹介します。
従業員満足度が高い会社の特徴
<従業員満足度が高い会社の特徴>
- 従業員のモチベーションアップ
- 生産性の向上
- 離職率の低下
従業員満足度が高い会社では、生産性の向上や離職率の低下などが多く見られる傾向にあります。
ただそうは言っても、「本当に従業員満足度と生産性が関係があるの?」と疑問を感じている方もいるのではないでしょうか?
厚生労働省の調査によると「顧客満足度のみを重視する企業」と「顧客と従業員の満足度を重視する企業」では、売上高や人材の確保に差があることがわかっています。
<スマホの場合はズームしてご確認ください>
(参照元:従業員満足度 / 厚生労働省)
結果として「顧客と従業員の両者を重視する企業」の方が、売上高営業利益率・売上高ともに増加傾向にありました。
また人材確保についても、量・質ともに確保できている割合が高くなっています。
よって従業員満足度が高まると、社員が満足するだけでなく、企業にとっても嬉しいメリットが多く生まれることがわかります。
従業員満足度が低い会社の特徴
<従業員満足度が低い会社の特徴>
- コミュニケーションの機会の減少
- 自身の業務以外に関心を持たない
- 業務改善が行われないことによる生産性の低下
従業員満足度が低い会社の特徴としては、上記のようなものが挙げられます。
「従業員満足度が低い=会社に対して不満を感じている人が多い」ということなので、生産性の向上などはほとんど見られません。
また会社の利益よりも、自身が楽に業務をこなすことだけを考える傾向にあり、会社を良くしよう、売上を上げようと考える人は少なくなってしまいます。
従業員満足度が低い会社では、生産性の向上は見込めないと言えるでしょう。
従業員満足度の調査方法
従業員満足度を向上させるには、まず調査を行い、自社の状況を把握することが重要です。
ここでは2つの計測指標と、アンケートの項目例を紹介します。
社内満足度の2つの計測指標
<社内満足度の2つの計測指標>
- ES (Employee Satisfaction)
- eNPS (Employee Net Promoter Score)
社内満足度を計測する際は、上記の2つの指標を用いることで計測できます。
ESとは、会社に対するいくつかの質問項目を設定し、社員に回答してもらう調査のことです。 回答手段は、複数の選択肢の中から1つを選ぶ単一選択や、複数選択、自由記述などで行われます。
アンケート調査を想像するとわかりやすいかもしれません。
一方eNPSとは、自社で働くことを周囲の人にすすめたいかを聞く調査のことです。 よく顧客満足度を調査する際に行われるNPS調査の、従業員版だと考えると分かりやすいでしょう。
eNPSでは「自社で働くことを周囲の人にすすめたいか」について、0〜10の11段階で採点をしてもらいます。
また各数値によって「批判者」「中立者」「推奨者」の3つに分類し、それぞれの割合によって数値を求め、結果を判断します。
そのため従業員の信頼度や満足度を数値で判断でき、改善策が立てやすくなることが特徴です。
ただES調査・eNPS調査のどちらかの調査だけでは不十分なことも多いです。調査の際は、2つを組み合わせて実施するとよいでしょう。
従業員満足度調査アンケートの項目例
ESにてアンケートを実施する際は、以下のような項目を用意することで、社員の本音を知りやすくなります。
調査漏れを防ぐためにも、幅広い項目について質問することを心がけましょう。
<従業員満足度調査アンケートの項目例>
- 属性情報(年代や部署など)
- 業務量や仕事への満足度
- 評価や待遇
- 職場環境や福利厚生
- 経営層や上司への評価
- 総合評価
またアンケートを行う際は、実施目的を決めることが重要です。
調査目的を決めずに調査を実施すると、調査を行っただけで満足してしまい、調査結果を活かせないかもしれません。
「離職率の改善」や「評価制度の見直し」など、必ず実施目的を決めてから調査を行いましょう。
社員の満足度を向上させる6つの施策
<社員の満足度を向上させる6つの施策>
- 風通しの良い職場環境にする
- 人事の評価制度の見直し
- 福利厚生の整備
- 企業ビジョンの共有
- 職場環境の見直し
- 社内コミュニケーションの促進
社内の満足度を向上させるためには、上記のような施策の実施が効果的なケースが多いです。
ここでは、6つの施策を紹介します。
施策①風通しの良い職場環境にする
1つ目は、風通しの良い職場環境にすることです。
従業員満足度の低い会社では、意見が通りにくいことや、会議等で発言しにくいことに不満を感じている人も多いです。
発言しやすい環境を整える・発言に関する制度を作るなど、風通しの良い職場環境にすることで、社員がより意欲的に働けるようになるでしょう。
施策②人事の評価制度の見直し
2つ目は、人事の評価制度の見直しです。 人事評価制度の設定から時間がたっている場合は、一度評価制度の見直しを行ってみましょう。
人事評価は給与額にも直結する重要な要素なので、給与に不満を感じている社員が多い場合は、一度見直しが必要と言えます。
労働時間などの労働条件を含め、評価基準をわかりやすくするなどの対策を行うことで、満足度の上昇につながるでしょう。
施策③福利厚生の整備
3つ目は、福利厚生の整備です。
福利厚生の充実は目に見えやすいため、従業員のモチベーションアップとして非常に役立ちます。
特に住宅手当や、食に関する福利厚生は社員の満足度を高めやすいです。
近年は"社食サービス"や"自販機コンビニ"などの食の福利厚生サービスも多く存在するため、自社に合ったサービスの導入を検討してみるとよいでしょう。
施策④企業ビジョンの共有
4つ目は、企業ビジョンの共有です。 企業の方針が急に変わった場合などは、途中でついていけなくなったと感じている社員も多く存在します。
企業の方針が社員に伝わっていないと、社員も不安を感じ、仕事に身が入らなくなってしまうケースこも少なくありません。
定期的に企業ビジョンの共有を行うことも、満足度上昇のためには重要です。
施策⑤職場環境の見直し
5つ目は、職場環境の見直しです。
仕事内容や評価制度には不満を感じていなくても、職場環境を改善して欲しいと感じている社員も中には多く存在します。
たとえば従業員の業務効率が上がるシステムの導入などを行うことで、モチベーションが向上し、働きやすさの向上につながるでしょう。
施策⑥社内コミュニケーションの促進
6つ目は、社内コミュニケーションの促進です。
デスクワークが中心の仕事は特にコミュニケーションが不足することが多いもの。
仕事や職場環境に対する悩みを相談しづらい環境に置かれ、不満がたまっているケースも少なくありません。
社内コミュニケーションの促進は、不満の解消だけでなく、新たな交流の機会としても活用できます。
休憩スペースの設置や社内イベントの企画で、他部署の人との交流を促進することも、満足度の向上には重要です。
【事例】社員満足度が高い4つの会社|大企業だから高いわけではない
<社員満足度が高い4つの会社>
- 伊那食品工業
- 未来工業
- サイボウズ
次に、社員満足度の向上に成功している4つの企業の取り組みを紹介します。
Googleは、従業員満足度はが特に高い企業として知られています。
20代や30代で高い年収を得られることで特に有名ですが、その待遇の良さにも注目が集まっています。
Googleでは、
- 社内に無料のカフェテリアがある
- 福利厚生が充実している
- 全社員ミーティングで意見が通りやすい
- 保管の職種を経験できる独自の社内ルール
などの点が従業員満足度の高さに繋がっていると言われており、社員の働きやすさを追求している企業です。
伊那食品工業
伊那食品工業は、長野県伊那市に本社を置く、寒天などのゲル化剤を製造する会社です。寒天ブランドの「かんてんぱぱ」を耳にしたことがある方も多いかもしれません。
伊那食品工業ではなんと寒天の国内シェア率約80%・創業以来48期連続増収増益を続けています。 また全国から若く優秀な人材が集まっていることでも知られています。
伊那食品工業の社員満足度の高さは、「社員の幸せを通して社会に貢献すること」という経営理念にあり、社員寮の価格を抑える・私生活のサポートを充実させるなどの取り組みを行っています。
社員の幸せや働きやすさを追求することで、社員のやる気を生み、生産性の向上につなげている最も分かりやすい例と言えるでしょう。
未来工業
未来工業は、岐阜県に本社を置く電気資材メーカーです。
電気のスイッチボックスを主に製造しており、1965年の創業以来赤字になったことはありません。
同社は厚生労働省の「心身ともに健康に働ける企業」である「ホワイトマーク認定」を取得しており、福利厚生の充実などが高く評価されている会社です。
特に「快適に働くための社内ルール」があることが有名で、残業の禁止やノルマの禁止などが徹底されています。
また上記の社内ルールの他にも、社員負担160円程度で食事を摂ることができたり、提案を1つ出すだけで500円がもらえる提案制度が存在したりと、ユニークかつ充実した福利厚生が魅力です。
さらに夏休みや年末年始などの休みの日数も多く、残業も存在しません。
未来工業も、従業員満足度上昇のロールモデルと言えます。
サイボウズ
業務改善プラットフォームである「kintone」などの開発・販売を行うサイボウズも、従業員満足度が高い会社の1つです。
サイボウズは社員が自分らしく働けるような制度策定に取組んでおり、以下のような様々な制度を社内に導入しています。
- 勤務時間や場所を決める「働き方宣言制度」
- 在宅勤務制度
- 退職した人もまた復帰できる「育自分休暇制度」
- 副業許可
また結婚休暇や育児・介護などの特別休暇なども多いです。
さらにサイボウズでは、「個人の幸福度とチームの生産性のバランス」を重要視していることでも知られています。
社員の幸福度や働きやすさを追求したことで、従業員満足度の向上につなげているのです。
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使った金額は給料から天引きするか、会社側が指定の金額を負担することも可能です。
そのため「社員証での決済は1日1本までジュース無料」「社員食堂の利用を月〇〇円まで補助」など、福利厚生の運用にも応用できます。
設置費用や導入後の月額費用も無料(※条件あり)なため、基本負担なしで設置できるのことも大きな魅力です。
社員満足度の向上は、ほんの少しの改善でも効果を得られることがあります。
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まとめ:無理に変えずにすぐ実践できることからの取り込みを
この記事では、社員の満足度の重要性や、調査方法について紹介しました。 従業員満足度の向上は、意外にも顧客満足度の向上にもつながっています。
ただ従業員満足度は様々な要素で構成されているため、いきなり全てを改善することは難しいと言えます。
もし「何から手をつけて良いかわからない」とお悩みの場合は、福利厚生の見直しがおすすめです。
福利厚生は目に見えて分かりやすいため、福利厚生を充実させることで、働きやすいと感じてもらいやすくなります。
従業員満足度の向上は、会社全体を良くすると言っても過言ではありません。
ぜひ従業員満足度調査を行い、この記事を参考に従業員満足度の向上を試してみてください。
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