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5分でわかる「キャッシュレス」とは|3種類の決済方法や普及の現状を総まとめ

コラム
記事掲載日:2020年12月03日
最終更新日:2021年09月20日

現在の日本では経済産業省が主導して、キャッシュレス化が進んでいます。

スマホが普及して、爆発的にキャッシュレス決済の手段が増えてきました。

「キャッシュレスが便利なのは分かるけど、具体的にどんなメリットがあるの?」
「キャッシュレス化は今後も続くの?」

このような疑問はありませんか?この記事では、何種類ものキャッシュレスを使い分ける金融ライターの筆者が、上記の疑問を解決できればと思います。

期間限定のお得な「マイナポイント」も解説するので、ぜひご一読ください。

目次

キャッシュレス決済とは

キャッシュレス決済とは

<本項で解説すること>
  • キャッシュレス決済とは現金以外での決済のこと
  • キャッシュレスは大きく3種類に分けられる
  • キャッシュレスではなく現金にこだわる人もいる
  • キャッシュレス決済は少しずつ普及している

そもそもキャッシュレス決済とは何なのかを、簡単に解説します。難しいことではありませんが、しっかりと言語化しておくと理解が深まりやすいです。

本項では、上記4つの点について順番に解説していきます。

キャッシュレス決済とは現金以外での決済のこと

キャッシュレス決済とは現金以外での決済のことです。

ちなみに「キャッシュ」は日本語で「現金」、「レス」は「~がない」と言います。「現金がない」という意味で「キャッシュレス」です。

実店舗だけではなくインターネットで買い物するときも、現金を使わなければキャッシュレスと言えます。

キャッシュレスは大きく3種類に分けられる

<3つのキャッシュレス決済>
  1. クレジットカード
  2. 電子マネー
  3. バーコード決済

キャッシュレス決済は非常にたくさんありますが、大きく上記の3種類に分けられます。

それぞれの違いや強みは下記の通りです。



クレジットカード 電子マネー バーコード決済
  • 後払い方式
  • 対応している店舗が多い
  • 海外でも使える
  • 前払い方式と後払い方式がある
  • 暗証番号やサインが不要で、決済が早い
  • 自動販売機で使えるものもある
  • 前払い方式と後払い方式がある
  • 暗証番号やサインが不要で、決済が早い
  • 手数料無料で他の人に送金できる

電子マネーとバーコード決済は、少し似ている部分がありますね。

一方でクレジットカードは、普及率の高さや海外でも使える利便性の高さが大きな強みです。

サービスによっては複数の決済を兼ね備えているものもあるので、そちらを選ぶと使いやすそうですね。

キャッシュレスではなく現金にこだわる人もいる

キャッシュレスではなく現金にこだわる人もいる

キャッシュレス化が進んでも、現金払いにこだわる人もたくさんいます。現金払いには、キャッシュレス払いにはない強みがあるからです。

現金払いのおもな強みは、以下の通り。

  • 無駄な出費を防げる
  • 取り扱いしていない店舗がない
  • 災害時に便利

現金で買い物をすれば、自分の財布からどれくらいお金がなくなったかはっきりと分かります。

「お金を使った感覚」があるので、使いすぎる恐れはありません。現金払いに対応していない店舗もほとんどなく、どこでも使えます。

キャッシュレス決済の場合、自分がメインで使っている決済方法が対応していないということもしばしば。

また災害が発生し、システムがダウンするとキャッシュレス決済は使用できません。そんなときに現金を持っていれば安心です。

現金払いには以上のような強みがあります。現金を持つことのメリットも残っているのが現状です。

キャッシュレス決済は少しずつ普及している

経済産業省の「キャッシュレスの現状及び意義」によると、日本のキャッシュレス支払比率は、以下のように遷移しています。

  • 2008年:11.9%
      (中略)
  • 2016年:20.0%
  • 2017年:21.3%
  • 2018年:24.1%

まだまだ現金払いの人が多いことも事実ですが、キャッシュレス決済は少しずつ普及していることが分かります。

キャッシュレス決済の4つのメリット

<キャッシュレス決済の4つのメリット>
  1. キャッシュレス決済の4つのメリット決済の時間が短縮される
  2. 使用履歴が可視化される
  3. ポイント還元やキャンペーンでお得に使用できる
  4. アプリはユーザー同士で送金できるので割り勘にも困らない

経済産業省がキャッシュレス決済を進めることには、経済産業省なりの狙いがあるからです。

しかし消費者にとっては、それよりも自分たちにメリットがあるかどうかが気になるところ。そこで本項では、キャッシュレス決済のメリットを4つ紹介します。

①決済の時間が短縮される

キャッシュレス最大のメリットは、決済の時間が短縮されること。

キャッシュレス化することで以下のことがなくなり、その分時間を確保できます。

  • 小銭を細かく調整する
  • お札を数える
  • 店員がおつりを数える
  • 客がおつりを確認する

このように、時間を有効に活用できるのはキャッシュレスの大きなメリットです。

②使用履歴が可視化される

使用履歴が可視化されると、お金の管理が簡単かつ分かりやすくなります。

ほとんどのキャッシュレスサービスは、アプリやインターネットで使用状況を確認可能です。

お金の流れがいつでも分かるので、管理しやすくなりますね。

③ポイント還元やキャンペーンでお得に使用できる

キャッシュレスをメインの決済にしている場合、ポイントやキャンペーンをお得に活用している人が多いと思います。

ポイントやキャンペーンは現金にはないシステムなので、ぜひ活用したいところ。

各キャッシュレス決済サービスが提供するキャンペーンも、お得なものが多くみられます。

還元率の高いものだと還元率20%前後のキャンペーンもあります。10,000円使ったら2,000円返ってくる計算なので、賢くお得に利用したいですね。

④アプリはユーザー同士で送金できるので割り勘にも困らない

PayPayやLINE Payといったキャッシュレスアプリの場合、ユーザー同士で送金できるサービスがあります。

これが地味に便利で、わざわざお金を銀行から引き出したりお札を両替したりする必要はありません。食事や飲み会での割り勘も簡単です。

同じサービスを利用することが条件ですが、非常に便利な特徴です。

キャッシュレス決済の2つのデメリット

<キャッシュレス決済の2つのデメリット>
  1. 対応していないお店もある
  2. チャージや後払いなどの手間が増える

もちろんキャッシュレス決済には、デメリットもあります。上記2つの項目について、順番に解説していきます。

①対応していないお店もある

現状、キャッシュレスはすべてのお店で使用できるわけではありません。

キャッシュレス化にはお店側にハードルがあり、キャッシュレス化しないお店も多くみられます。

特に個人経営のお店や、ローカルなチェーン店などで多いようです。ただコンビニのような大手チェーン店では、対応しているお店が多くみられます。

②チャージや後払いなどの手間が増える

キャッシュレスは決済の時間が短くなりますが、チャージや後払いなどの手間が増えてしまいます。

前払い式のキャッシュレス決済では、チャージしておかないとそもそも使えません。

後払い式のキャッシュレス決済では、期日までに銀行の口座にお金を入金しておく必要があります。

都度現金で支払う手間と比べると楽ではあるものの、入金忘れのリスクがあるのも事実です。

経済産業省のキャッシュレス社会への取り組み

経済産業省のキャッシュレス社会への取り組み

経済産業省ではキャッシュレス化に力を入れており、より浸透させるため以下のような施策を実施しています。

  • キャッシュレス・ポイント還元(2020年6月に終了済み)
  • マイナポイント制度(2020年9月~2021年3月まで)

本項では、それぞれの施策について深掘りしていきます。

キャッシュレス・ポイント還元は2020年6月に終了

キャッシュレス・ポイント還元は、2020年6月に終了した制度です。名前の通りキャッシュレスで決済すると、ポイントが通常より多く還元されました。

対象店舗で買い物すると、2%か5%のポイントが還元されます。複雑なシステムがなく、キャッシュレスで買い物していれば自然と恩恵を受けられていました。

2020年9月から「マイナポイント」が開始

2020年9月から新しいポイント還元制度として「マイナポイント」が始まりました。

キャッシュレス決済をすることでポイント還元される点は、以前の制度と変わりません。大きく変わるのは以下の2つ。

  1. 還元率は驚異の25%
  2. 1人5,000円までの上限がある

発表当時から、高い還元率が注目されています。ただし、一人当たり最大5,000円分までしか還元されないのは少し残念なところです。

対象となるキャッシュレス決済方法

対象となるキャッシュレス決済サービスは、たくさんあります。有名どころのサービスを以下にピックアップしました。



電子マネー QRコード(バーコード決済) クレジットカード デビットカード
  • Suica
  • nanaco
  • WAON
  • 楽天Edy
  • PayPay
  • d払い
  • au PAY
  • 楽天ペイ
  • LINE Pay
  • メルペイ
  • FamiPay
  • 三井住友カード
  • オリコカード
  • エポスカード
  • イオンカード
  • 楽天カード
  • dカード
  • au PAYカード
  • 三井住友銀行
  • イオン銀行
  • ジャパンネット銀行

「この中にはない」という場合でも、対応しているかもしれません。マイナポイントの公式サイトで検索できるので、ぜひ確認してみてください。

今後のキャッシュレス化はどうなる?

今後のキャッシュレス化はどうなる?

経済産業省は「キャッシュレス・ビジョン」として今後の方策を打ち出しています。

キャッシュレス・ビジョンによると、このままキャッシュレス化を推進し、将来的には世界最高水準のキャッシュレス決済比率80%を目指すようです。

今後も経済産業省と各企業が連携して、キャッシュレス化を進めていくことが予想できます。

オフィスのキャッシュレス化は「オフィスペイ」にお任せ

オフィスのキャッシュレス化は「オフィスペイ」にお任せ

日本のキャッシュレス化が進むにつれて、オフィス内の自販機や売店などでの決済もキャッシュレス化されていくと予想されます。

オフィスのキャッシュレス化は「オフィスペイ」を導入すれば問題ありません。

オフィスペイは自販機や券売機、設置型コンビニなどでキャッシュレス決済を可能にするサービスです。

業者がオフィスペイの端末を設置するだけでキャッシュレス決済が完了するため、導入企業の手間はほとんど必要ありません。

初期費用・月額費用ともに無料(※条件あり)で導入できるため、詳しく知りたい場合はお気軽に公式サイトを見てみてください。

オフィスペイの公式サイトを見る

まとめ:キャッシュレス化の波に乗り遅れず、従業員の心をガッチリ掴もう!

キャッシュレス化の波に乗り遅れず、従業員の心をガッチリ掴もう!

キャッシュレスは経済産業省が推進しているため、今後も普及していくと考えられます。

デメリットもまだまだありますが、それを補って余りあるメリットがあることも事実。

<キャッシュレスのメリット>
  • 決済の時間が短縮される
  • 使用履歴が可視化される
  • ポイント還元やキャンペーンでお得に使用できる
  • アプリはユーザー同士で送金できるので割り勘にも困らない

経済産業省が始めたマイナポイント制度は2021年3月に終了予定で、その後新たな制度が開始されるかは分かりません。

しかし「キャッシュレス・ビジョン」を達成するために、何かしらの制度を開始する可能性はあると考えられます。

自販機や券売機などのキャッシュレス化も重要となるため、企業は早めに対応しておくと顧客の満足度を満たしやすいでしょう。

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