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キャッシュレス生活のメリット・デメリットは?出費を抑える3つのコツ

コラム
記事掲載日:2021年11月14日
最終更新日:2021年11月30日

近年、日本でもキャッシュレス化が進み、現金を扱わないキャッシュレス生活をしている人も増えています。しかし、

「キャッシュレス生活を始めてみたいけど種類がありすぎて何を選べばいいか分からない」

「キャッシュレス生活を始める上で気を付けるべきことを知りたい」

などの不安や疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、キャッシュレス生活のメリット・デメリットなど、始める上で押さえておくべきポイントをまとめました。

これからキャッシュレス生活を始めてみようとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

まずはキャッシュレス決済の種類を知ろう

まずはキャッシュレス決済の種類を知ろう

キャッシュレス生活を始めるためには、まずキャッシュレス決済について理解することが大切です。

そもそもキャッシュレスとは、紙幣や硬貨などの現金を使用せずに決済をおこなうことです。

キャッシュレス決済の種類は大きく分けると3つあります。

<キャッシュレス決済の種類3つ>
  • クレジットカード決済
  • 電子マネー決済
  • QRコード決済

クレジットカード決済は、支払い時にカードを提示し、あとから利用料金を払います。

電子マネー決済とは、情報通信技術を活用した支払い手段のことです。「iD」や「Suica」などの電子マネーが有名で、スマホアプリやカードなどを通じて決済します。

QRコード決済は、電子マネーと少し似ていますが、QRコードやバーコードを用いた電子決済システムのことです。こちらもスマホアプリからできる決済方法の一つです。

キャッシュレスについての基本的な情報は、以下の記事にまとめています。まずはキャッシュレスについて詳しく知りたい場合は、あわせてご覧ください。

>>「5分でわかる「キャッシュレス」とは|3種類の決済方法や普及の現状を総まとめ」

キャッシュレス生活をする4つのメリット

キャッシュレス生活をする4つのメリット

<キャッシュレス生活をする4つのメリット>
  • お会計がスピーディーになる
  • ポイントが貯まりお得に買い物ができる
  • 現金管理が不要になりリスクが軽減する
  • 大人数での割り勘が簡単になる

キャッシュレス生活をするメリットはたくさんありますが、中でも特に大きなメリットは上記の4つです。順番に解説していきます。

メリット1.お会計がスピーディーになる

お財布から現金を出したりお釣りをもらったりするやり取りがなくなるため、支払いが非常にスムーズです。

レジ会計において、キャッシュレス決済の方が現金決済よりも16秒早くなるというデータもあります。

また、キャッシュレスへ移行すると、1店舗あたりの労働時間が4時間減少するというデータもあり、消費者だけではなく事業者側にも大きなメリットです。

参考:株式会社ジェーシービー「決済速度に関する実証実験結果」

メリット2.ポイントが貯まりお得に買い物ができる

利用金額に応じてポイントが貯まる仕組みになっているものが多く、現金で支払うよりもお得に買い物できる可能性があります。

例えば、クレジットカードでは還元率は一般的に0.5〜1%と言われており、中には高くて5%というクレジットカードも存在します。

特に、大きな買い物をする時こそキャッシュレス決済をおこなうのがおすすめです。

ポイント還元率1%で計算すると、1万円のお買い物をした場合は100円戻ってきます。100円でも積み重ねていくと大きな差額になっていくでしょう。

お得にポイントを貯めたい場合におすすめのキャッシュレス決済方法については、以下の記事でまとめています。

各サービスのポイント還元率やサービス内容などより詳細に知りたい方は、ぜひご覧ください。

>>「キャッシュレス決済のおすすめ12選!還元率を重視した1位はコレ」

メリット3.現金管理が不要になりリスクが軽減する

キャッシュレスは現金管理が不要になるため、2つのリスクを軽減することが可能です。

1つ目のリスクは、現金を失くすリスクです。キャッシュレス生活になれば現金を持ち歩く機会が少なくなり、その分現金を失くすリスクが軽減できます。

クレジットカードはもし紛失したとしても、即座にカードを利用停止すれば悪用されるのを防げます。現金は落としたら返ってくる可能性は期待できないでしょう。

また、クレジットカードは現金と違って、不正利用と認められればカード会社から被害額を返金してもらえる可能性があります。

2つ目のリスクは、接触によるウイルスなどの感染リスクを軽減できる点です。新型コロナウイルスの流行により、感染対策として"非接触"が重視されるようになりました。

非接触での決済を意識する人が増えたことにより、事業者側もキャッシュレス決済を積極的に取り入れる傾向があります。

また、現金管理が不要になると、現金をATMから引き落とす手間が省けるため、手数料や時間も削減できるなどその他にもたくさんメリットがあります。

メリット4.大人数での割り勘が簡単になる

大人数で食事をしたときや共同でプレゼントを購入したときに、現金だとお釣りのやり取りに時間がかかったり、丁度良い小銭がなく困ったりしたことはないでしょうか。

電子マネーならお金をオンラインで送りあえるため、小銭のやり取りが不要になりスムーズにやり取りできます。

QRコード決済には割り勘機能が付いているサービスもあり、合計金額と人数から自動で割り勘計算して支払えるものもあります。

それに加え、履歴も残るため「いつ」「誰が」「いくら」支払ったかなども一目瞭然となり、お金をまとめる手間も軽減するのも大きなメリットです。

キャッシュレスなら会えなくてもお金のやり取りが可能になりますので、どんな時でも割り勘が簡単になります。

キャッシュレス生活をする2つのデメリット

キャッシュレス生活をする2つのデメリット

<キャッシュレス生活をする2つのデメリット>
  • ついついお金を使いすぎる可能性がある
  • キャッシュレス非対応のお店もある

キャッシュレス生活をする上で、もちろんデメリットもあります。上記の2つについて解説していきますので、デメリットもしっかり確認していきましょう。

デメリット1.ついついお金を使いすぎる可能性がある

ついお金を使いすぎるのは、キャッシュレス生活のデメリットです。現金だと支払ったという感覚もあり、実際お財布の中の現金が減っていきます。

しかし、キャッシュレス決済だとお金の減りが見えづらいため、使った気がしなくてついつい浪費してしまう可能性があるでしょう。

デメリット2.キャッシュレス非対応のお店もある

キャッシュレス決済はどこでも対応しているわけではありません。キャッシュレス決済を導入していないお店もあるため、現金をまったく持ち歩かないと困る場面が出ることもあります。

特に地方では、現金決済のみのお店も珍しくないでしょう。

とはいえ、経済産業省の調査によると中小企業のキャッシュレス導入率は約70%となり、これからさらに増えていくことが予想できます。

なお、中小企業における各決済手段の導入率は以下の通りです。

<各決済手段の導入率>
  • クレジットカード:55%
  • 交通系電子マネー:25%
  • 非交通系電子マネー:25%
  • QRコード決済:55%

参考:経済産業省による中小事業者1189社に向けたWEBアンケート調査の結果

各決済手段の導入率を見ると、クレジットカードやコード決済を使える事業者が過半数であることがわかります。

キャッシュレス生活を始めるなら、どちらか1つは持っておくと決済時に困ることが減るでしょう。

キャッシュレス生活でお金を使いすぎない3つのコツ

キャッシュレス生活でお金を使いすぎない3つのコツ

デメリットで紹介したように、キャッシュレス生活には「管理しづらい」「使いすぎてしまう」などの悩みがありました。ここでは、それらを解決するための上手な家計管理方法を紹介していきます。

<キャッシュレス生活でお金を使いすぎない3つのコツ>
  • アプリを活用してお金を見える化する
  • 予算を決めてルール化する
  • 支出口座を統一する

コツを掴み、自分に合ったキャッシュレス生活に取り組んでみましょう。

コツ1.アプリを活用してお金を見える化する

キャッシュレス決済はアプリやWebサイト上で残高や取引履歴の確認ができるため、本来はお金の動きが一目瞭然で管理しやすいのが特徴です。

しかし、それぞれの決済サービスごとに確認が必要なため、全体の収支を把握しづらいという悩みが多いです。

そんなときは、家計管理アプリを活用して、お金全体の流れを見える化することが有効です。

最近では、金融機関やECサイトなどと連携可能な家計管理アプリも多く、銀行口座の収支やクレジットカードの利用履歴が自動入力されます。

現金決済した代金は手入力もしくはレシートのスキャンで記録できるため、キャッシュレス決済と現金決済を一括管理することが可能です。

特に人気なアプリは以下の通りですので、ぜひ使ってみてください。

<人気の家計管理アプリ>
  • 1位:マネーフォワードME
  • 2位:マネーツリー
  • 3位:Zaim

参考:2021年】 おすすめのクレジットカードと連携できる家計簿アプリはこれ!アプリランキングTOP10

コツ2.予算を決めてルール化する

SuicaやLINE Payなどの電子マネーは、事前にチャージが必要な「プリペイド型」を選択して利用することも可能です。

無駄遣い防止のため、毎月チャージする上限予算を決めたり、どんな場合に追加チャージをするのかなどルールを決めておくと良いでしょう。

都度チャージするのは面倒にもなり得ますが、あえてそうすることで残高がなくなった際に「今月使いすぎたかも」と支出を見直すきっかけにもなります。

コツ3.支出口座を統一する

クレジットカード・電子マネーなど、キャッシュレス決済にはお金を引き落とす銀行口座の設定が必要です。

お金の出元となる銀行口座を一つにしておくことで、引き落とし金額を確認できるようにし、使いすぎの防止ができます。

また、夫婦の場合は生活費の引き落とし口座を作り、そこから引き落とすように設定することで集計の手間を解消することも可能です。

自分の生活に合わせて銀行口座の使い分け方を工夫してみると良いでしょう。

キャッシュレス生活は始めるべき?

キャッシュレス生活は始めるべき?

ここまで、キャッシュレス生活のメリット・デメリットや、お金を使いすぎないコツを紹介してきました。

メリットもあればデメリットもあり、キャッシュレス生活を始めるべきか悩むと思いますが、結論としては早めに始めることをおすすめします。

なぜなら、日本では今後さらにキャッシュレス化が進むと予想されるためです。

日本が目指す今後のキャッシュレス化は80%

日本のキャッシュレス決済比率は世界から見ると低く、主要各国のキャッシュレス決済比率が40〜60%台なのに対して日本は20%にとどまっています。

しかし、経済産業省の「キャッシュレスビジョン」によると、2025年にはキャッシュレス比率を4割引き上げ、将来的には世界最高水準の80%を目指していくと宣言しています。

そのため、今後日本ではますますキャッシュレス化が進んでいくと考えられます。

社会全体がキャッシュレス化していくことを考えると、ついていけなくならないよう早めにキャッシュレス生活にチャレンジすると良いでしょう。

参考:経済産業省「キャッシュレスの現状及び意義

経済産業省が推進するキャッシュレス化の現状については以下の記事でまとめています。興味がある方はぜひご覧ください。

>>「経済産業省が推進するキャッシュレス化の現状とマイナポイント制度とは」

まとめ:出費を抑える3つのコツを押さえ、キャッシュレス社会と上手く付き合っていこう

まとめ:出費を抑える3つのコツを押さえ、キャッシュレス社会と上手く付き合っていこう

キャッシュレス生活にはメリット・デメリットがそれぞれありますが、デメリットを解消するための工夫をおこなえば心配はいりません。

今後、社会がよりキャッシュレス化していくことを考え、早めにキャッシュレス生活にチャレンジしていきましょう。

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